今回は、全国に書店チェーンを展開する紀伊國屋書店プレゼンツの電子書籍ストア、紀伊國屋書店ウェブストアをレビューしていきます!
まずは公式サイトを確認したいという方は、こちらからどうぞ↓
紀伊國屋書店ウェブストアの特徴
紀伊国屋書店は1927年創業、日本全国のほか海外にも店舗を持つ書店チェーンの老舗です。
大型チェーン書店のオンラインショップなので、取り扱っている作品のバラエティは際立っています。
もちろん電子書籍も例外ではなく、コミックや小説といった大衆向けの商品から、学術書や洋書といった専門的な商品まで購入することができます。
実店舗との連携が密なことも特徴で、ポイントはウェブ、リアル書店とも共通ポイントとなっています。
今回は電子書籍にフォーカスして、使い勝手を見ていきますね!
洋書を取り扱っている
紀伊國屋書店ウェブストアでは、比較的レアなジャンルである洋書・洋雑誌・洋古書の取り扱いがあります。
電子書籍でも特設ページが用意されていて、テーマ別に特集も組まれています。
洋書はポイントが常に5倍となるため、和書よりもオトクです。
ただ、洋書はKindleや楽天Koboも強く、全体の蔵書数もそちらのほうが上。
なので、リアル書店(紀伊国屋書店)をよく利用し、かつ洋書メインの人に、使い出があると言えます。
よく行くのが紀伊国屋書店で、洋書をいっぱい読むよという人にはアリという感じですね
紙版と電子版の購入がシームレス
書店運営のストアだけあって、紙の本と電子書籍の検索・購入がシームレスにできるようになっています。
ある本を紙版で探すのも電子版で探すのも、とてもスムーズです。
またその場で全国の実店舗の在庫を調べることもできます。
ネットで注文して、店舗受け取りを指定することも可能。
実店舗が全国にあるチェーン書店ならではのサービスですね。
注意しなければならないのは、紙の本の場合、1回2500円(税込)未満だと送料605円がかかる点です。
Amazonは通常送料無料ですし、楽天も書籍は送料無料なので、これはちょっとデメリットですね。
一応、店舗受け取りにするなら送料はなしにできます
アプリからダイレクトに本が買える
Androidのスマホ・タブレットは関係がない話ですが、iOSのスマホ・タブレット(iPhoneやiPad)は、Appleの仕様上、基本的にどこのストアでもアプリ内での電子書籍購入ができません。
が、紀伊國屋書店ウェブストアは、iOSでも電子書籍専用アプリ「Kinoppy」から直接本を購入することができます。
これは地味に便利な点です。
Kinoppyはわりに機能が優れていて、電子書籍データと自炊データ(PDF)を一括管理できたり、異なるデバイス間で書籍データを同期できたり、Dropboxを活用できたりなど、ストア専用アプリの枠にとどまらないポテンシャルを持っています。
リーダーアプリに関しては、結構優秀ということが言えます。
オトクさは同業他社に劣る
実店舗との連携が密な同種の電子書籍サービスに、大日本印刷が運営する「honto」があります。
hontoは、丸善、ジュンク堂、文教堂などの店舗とネット通販、電子書籍が連動したハイブリッド総合書店ですが、紀伊國屋書店ウェブストアと比べてどっちがオトクかというと、これはhontoのほうに軍配が上がります。
紀伊國屋書店ウェブストアでは100円(税抜)につき1ポイントが付与され、hontoでは通販・電子書籍の場合100円(税抜)につき1ポイントでリアル書店の場合200円につき1ポイント付与と、デフォルトでは両者どっこいどっこいなのですが、利用度が増えるとhontoがオトクになってきます。
hontoでは、直近2ヶ月(当月と翌月)以内に、電子書籍と紙の本を買って、その累計が1000円以上だと、翌月の付与倍率がアップします。
「電子書籍」「紙の本の通販」「リアル店舗」の3種類の購入方法のうち、いずれか2つを利用するとポイント2倍に、3つ利用した場合はポイント4倍になるのです。
対して紀伊國屋書店ウェブストアは、直近1ヶ月に1万円以上買った場合においてのみ、1ヶ月間だけ100円につきプラス1ポイントアップとなります。
hontoが比較的楽に条件達成できてポイント4倍になるのに対して、紀伊國屋書店ウェブストアは1万円使ってポイント2倍どまりなわけです。
結構差がつくね・・・
書店や紙の本もよく利用するという人は、hontoも検討されると良いと思います!
紀伊國屋書店ウェブストアの口コミ
良い口コミ
Kindleでは一度アプリから離れてウェブ上で購入する必要がありますが、紀伊國屋書店のアプリではそのままの購入ができるのでスムーズな購入が可能です。当たり前のように感じることができていなかったので、紀伊國屋書店のアプリに購入機能が実装されているのは大きなメリットを感じます。
他の電子書籍サービスでも本棚機能があるところもありますが、紀伊國屋書店ウェブストアの本棚は、デザイン性に美しく、眺めているだけでも楽しい気分になってきます。機能としても充実していて、条件に基づいて自動で本を並べてくれる「スマート本棚」や、異なる端末でも同期が自動になる「自動同期機能」など、とても便利です。
店舗に無い書籍やウェブストアに無い書籍も取り寄せて購入することができるところが良いです。店舗で受け取りたい場合、自分が行く店舗に取り寄せてもらって受け取ることもできます。まとめて大量に購入するときや、分野の違った書籍などを購入する場合に重宝しています。
悪い口コミ
ウェブストアが味気無いです。せっかくオリジナルの企画や、気になるランキングが表示されていても、サイトに自体にあまり魅力がないので内容を見たいとあまり思えないです。良く言えばシンプルとも言えますが、固いデザインのせいで面白味に欠けているのが残念な部分。本を探すにも目的の作品が決まっている場合は問題ないですが、何か面白い作品はないかと探す場合は少し不親切な設計になっています。
「検索機能が今ひとつ」だと思います。一冊の本に複数のジャンルを入れているせいか、検索したら何回も出てきたりしますし、ジャンルで探しても出ずに、直接本の名前を入れないと出ない本があったりもします。もう少し改善してほしいと思います。
取り扱ってる洋書が他のストアに比べて少ない。洋書は電子書籍で購入するメリットが大きい書籍でもあるので、取り扱いが少ないのはデメリットだと思う。
紀伊國屋書店のアプリとウェブストアで購入する場合、価格が異なることがあります。アプリの場合は紀伊國屋書店側が支払うAppleへの手数料分が加算されるのかもしれませんが、価格が異なる書籍というのは考えものです。
書籍一つだけなどで利用する場合、送料が高いです。一応2500円以上の場合は、送料が無料としてありますが、それ以下の価格の書籍だと高いと感じます。
まとめ
規模が大きくアプリも(自炊派には特に)優秀なので、一見悪くないように思えるんですが、ちょっと決め手に欠けるんですよね。
唯一無二のアドバンテージや、他を差し置いても使いたいメリットが電子書籍に関してはイマイチ見出せない印象でした。
洋書の取り扱いにしても、たとえば同じく洋書が豊富な楽天Koboと比べると、蔵書数に大きな開きがあります。
紀伊國屋書店:30万4千500点
楽天Kobo:340万600点
これだけ開きがあると、あえて紀伊国屋書店を選ぶ意味とは、という感じになってしまいますね。。
よほど普段から紀伊国屋書店を利用していて、紀伊国屋書店のサービスと連動していることが都合が良いという場合以外は、別の電子書籍サービスを検討されるのが良いのではと思います。